千葉ファミレス銃殺事件の容疑者が車中で死体となって発見されたという一報を知ったのは、確か昼休みにヤフーニュースだったと思う。
さらっと流し見て、

 あ、あれ死んどったんか

程度の感想であった。まぁ、千葉は遠い。容疑者死亡の報道の前の、拳銃持って逃走中の時点の報道を聞いたときも、どこか他人事ではあった。実際なんの接点もない他人事ではある。
で、ヤフーニュースで一報を読んで引っかかった。
 右のコメカミに弾痕が…
 拳銃は男の左側に落ちていて…
 警察は自殺と断定し…
的なことが書いてあったように記憶している。
左手で銃を握って右のコメカミを打ち抜くのは至難の業なので、当然容疑者は右手で銃を撃ったはずである。右手の銃がなぜ左側に? 銃撃の反動なら逆に右側に落ちるはずじゃないか? まぁ、撃った拍子に腕が跳ね上がって、放り出された銃が体をまたいで左側に落ちる可能性は否定はしないが。
ああそうか、向かって左側(男性にとっての右側)ってことなのか? それなら話が通る。
でも、普通、この手の記事って
・容疑者が車中で死亡していたこと
・頭部に銃創があり、車中で銃が発見されたこと
・警察は自殺とみている
程度の記載で、こめかみのどっち側に弾痕があったとか、銃が体のどちら側に落ちてたかとか、ミステリの現場みたいに詳しくは書かないような気がする。
それがここまで妙に通常の事件報道よりも詳しい状況が書いてあるってことは、ほんまに自殺なんかと疑ってる向きでもあるんかなー

と思っていたら、夕刊にもその記事は載っていた。中部地方の地方紙であるためか、扱いは至極小さく目立たぬものだった。状況部分を引用する

>県警は鄭容疑者が死亡しているのを確認。
>右頭部に銃で撃った跡があり、自殺とみられる。
>遺体の左脇には拳銃のようなものが残されていた。
         -中日新聞 2/16 夕刊より引用-

向かって左側ではなく、はっきり遺体の左脇と書いてある。しかし『拳銃のようなもの』ってなんだ?『ようなもの』って?
バールのようなものの親戚か?
ま、左手に握った銃のようなもので器用に右頭部を撃って自殺した可能性はなくもないし、前述のように右手で撃って撃った瞬間腕が跳ね上がって銃が放り出されて左側に落ちた可能性もある。また、あるいは両手に握って眉間を狙ったが、いざというとき思わず顔をそむけて右側頭部に弾があたり、両手で握っていた銃がたまたま左側に落ちた可能性もある。

でも、普通に考えると不自然ではある。
さすがに遺体の手の硝煙反応ぐらいは調べた上での自殺認定だとは思うが。


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