キャロットケーキの研究
2012年7月1日 日常
先週の土曜と今週の土曜の二日間にわたり、朝食でキャロットケーキの可能性について検討してみた。
何故に唐突にキャロットケーキかというと、ふと、大学時代の記憶を思い出したためである。対外試合などでたまに使っていた市営弓道場の近くにあったカフェ
が、なかなかに旨いキャロットケーキを喰わせたのである。
食感はもろもろとして単独で食べるにはちとつらいが、ストレートの紅茶と良く合った。控えめな甘さの中にしっかりした人参に自然なうま味がどっしりと鎮座し、食後に得も言われぬ幸福感を与える一品であった。
先週の週末のやくたいもない会議の最中に、ふとそんな記憶を思い出してしまったので、先週の土曜日にキャロットケーキを作ることにした。
’キャロットケーキ レシピ’でググると色々レシピが出てくるが、どうもレシピだけ見ると、記憶の中のカフェの控えめな甘さのキャロットケーキを目指す上で砂糖が多すぎるような気がした。
また、こんなもんつくってもどうせ私しか食べないし、2日にわたって同じものを食べると飽きるので、せいぜい朝昼兼用食で1日で食べきれる分量にしなければならないという制約があった。
このため、ネット上のレシピのうち、薄力粉、砂糖、油、卵を減らし、結果として組成中の人参比率が非常に高くなった。
<6/24作成1stバッチレシピ>
人参 1本(170g、皮ごと)
黒砂糖 20g
白砂糖 30g
塩 2つまみ
サラダ油 50g
薄力粉 80g
シナモン 小さじ1/2
卵 1個
ベーキングパウダー 小さじ1
人参は適当に切って、フープロでガーっ。次に砂糖、油、薄力粉を入れて更にガーっ。この時点でかなりもっさりしたペースト。ここに卵入れてガーッすると、一気に弛めのホットケーキミックスのたねぐらいまで半液体化した。
この工程で一旦止めて、パウンド型の内側にマーガリンたっぷり塗ってオーブンを180℃で予熱開始。オーブンの予熱が終了したら、最後にBPを入れて数秒ガーッしてタネをパウンド型に流し入れ、焼成開始。180℃・25分焼いた。
焼き上がり時点ではかなりふっくらしていたが、小麦粉の組成が少なすぎるせいか、取り出して若干冷えるとBPによる発泡効果が切れて高さが2/3ぐらいまで萎んだ。その頃の画像が画像1。
実食。やや甘い。この小麦粉量なら砂糖はもうちょい少なくても良かった。
また、中心部が緩い。火は通っているのだが、固まっていない感がある。この時点では、焼成時間が足らなかったのかとおもった(翌週の検討で、この推測はどうも間違っているらしいことが判明するのだが)。
だが、中心部が緩い点は、味に対してデメリットではなく、むしろメリットであった。そう、
『屋台のベビーカステラは半生で中心部がトロッとしていた方が旨い法則』
である。
いい。これはいい。かなりいい。
その他の感想としては。
・シナモンは実に良い仕事をしている。
・甘さの中に、人参のやや泥臭いというか土くさい風味が見え隠れする。人参好き的には悪くないが、一般的には雑味に分類されるであろう。
・中心部のゆるくねっとりとした食感は、悪くはないが2切れ目、3切れ目を食べているとやや単調になりがち。ここにナッツ系を合わせると食感に緩急がついて味が締まるはず。そうればネット上のレシピでもナッツやレーズンを入れていた。今回は調達を忘れたが、2ndバッチではクルミを投入したい。
このキャロットケーキのために、先週の金曜の会社帰りに人参を購入したのだが、1袋に2本入っていた。よって先週の時点で2ndバッチ目の製造は確定していたわけである。
よって、昨日6/30(土)に2ndバッチを作成した。
1stバッチとの意図的な変更点は人参の皮を剥いた点、人参の量が少し減った点(変更点というより、たまたま前回使った奴の方が大きかった)、白砂糖と油を10g減らした点、総量が減ったのでBPをやや少な目にした点、焼成時間を180℃・25分から35分に10分延長した点。
クルミは入れなかった。諸事情で金曜はダッシュで帰宅したので、購入する時間が無かったためである。
そして、意図しない変更点(要は間違い)は、ターメリック投入。
…シナモンの瓶と間違えた。ターメリックの瓶は黄色で、シナモンの瓶は橙色。粉自体の色もだいたいそんな感じ(シナモン粉末は橙色というよりももうちょい褐色かかっているが)。
寝起きでボーッとしていたので、うっかりターメリックをシナモンと勘違いして投入してしまった。投入してから、
ん? やけに黄色いじゃないか?
と異常に気づき、瓶の表示を見て愕然とした。
…入れてしまったものは今更しょうがない。幸い、ターメリックはスパイス系の中でもメイン業務は着色であり、それほど強烈な風味は持って居ない。これがクミンあたりだったら、もうカレー風味キャロットケーキ路線一直線になっていたところだが、ターメリックならまだ黄色みが増強されるだけで最終品にさほど影響はないだろう。
そう判断したので、シナモンを追加して作業を続行した。
<6/30の2ndバッチレシピ>
人参 1本(皮剥いた後の重量、130g)
黒砂糖 20g
白砂糖 20g
塩 2つまみ
サラダ油 40g
薄力粉 80g
ターメリック 小さじ1/2
シナモン 小さじ1/2
卵 1個
ベーキングパウダー 小さじ1弱
工程は1stバッチとほぼ同じ。焼成時間は180℃・35分。取り出し後は画像2.
まず土臭さについては、人参の皮を剥いた効果かほとんど感じなかった。
甘さもこれぐらいで十分。
取り出しで萎んでしまうのは前回と同じ。これを何とかするなら小麦粉をもうちょい増やす必要がある。
そして、中心部の食感であるが。焼成時間を10分延長したことにより、表面の焼き色はより濃くなっていたが、中心部の固さは前回と同様だった。
どうもこの中心部のゆるさは、焼成不足ではなく、組成に起因するものらしい。
この小麦粉量ではこれ以上固くならないのかも。
だが、このゆるさがいい。ケーキというより、ソフトな羊羹というか、金つばのような感じではあるのだが。
2週にわたる検討で、いわゆるノーマルなキャロットケーキではないが、人参羊羹、人参金つば的な焼き菓子の可能性について道を付けた。今後の課題は小麦粉の増量とクルミの投入であるが、購入した人参2本を使い切ったので、3rdバッチ以降の検討は、また気が向いたら行う予定である。
何故に唐突にキャロットケーキかというと、ふと、大学時代の記憶を思い出したためである。対外試合などでたまに使っていた市営弓道場の近くにあったカフェ
が、なかなかに旨いキャロットケーキを喰わせたのである。
食感はもろもろとして単独で食べるにはちとつらいが、ストレートの紅茶と良く合った。控えめな甘さの中にしっかりした人参に自然なうま味がどっしりと鎮座し、食後に得も言われぬ幸福感を与える一品であった。
先週の週末のやくたいもない会議の最中に、ふとそんな記憶を思い出してしまったので、先週の土曜日にキャロットケーキを作ることにした。
’キャロットケーキ レシピ’でググると色々レシピが出てくるが、どうもレシピだけ見ると、記憶の中のカフェの控えめな甘さのキャロットケーキを目指す上で砂糖が多すぎるような気がした。
また、こんなもんつくってもどうせ私しか食べないし、2日にわたって同じものを食べると飽きるので、せいぜい朝昼兼用食で1日で食べきれる分量にしなければならないという制約があった。
このため、ネット上のレシピのうち、薄力粉、砂糖、油、卵を減らし、結果として組成中の人参比率が非常に高くなった。
<6/24作成1stバッチレシピ>
人参 1本(170g、皮ごと)
黒砂糖 20g
白砂糖 30g
塩 2つまみ
サラダ油 50g
薄力粉 80g
シナモン 小さじ1/2
卵 1個
ベーキングパウダー 小さじ1
人参は適当に切って、フープロでガーっ。次に砂糖、油、薄力粉を入れて更にガーっ。この時点でかなりもっさりしたペースト。ここに卵入れてガーッすると、一気に弛めのホットケーキミックスのたねぐらいまで半液体化した。
この工程で一旦止めて、パウンド型の内側にマーガリンたっぷり塗ってオーブンを180℃で予熱開始。オーブンの予熱が終了したら、最後にBPを入れて数秒ガーッしてタネをパウンド型に流し入れ、焼成開始。180℃・25分焼いた。
焼き上がり時点ではかなりふっくらしていたが、小麦粉の組成が少なすぎるせいか、取り出して若干冷えるとBPによる発泡効果が切れて高さが2/3ぐらいまで萎んだ。その頃の画像が画像1。
実食。やや甘い。この小麦粉量なら砂糖はもうちょい少なくても良かった。
また、中心部が緩い。火は通っているのだが、固まっていない感がある。この時点では、焼成時間が足らなかったのかとおもった(翌週の検討で、この推測はどうも間違っているらしいことが判明するのだが)。
だが、中心部が緩い点は、味に対してデメリットではなく、むしろメリットであった。そう、
『屋台のベビーカステラは半生で中心部がトロッとしていた方が旨い法則』
である。
いい。これはいい。かなりいい。
その他の感想としては。
・シナモンは実に良い仕事をしている。
・甘さの中に、人参のやや泥臭いというか土くさい風味が見え隠れする。人参好き的には悪くないが、一般的には雑味に分類されるであろう。
・中心部のゆるくねっとりとした食感は、悪くはないが2切れ目、3切れ目を食べているとやや単調になりがち。ここにナッツ系を合わせると食感に緩急がついて味が締まるはず。そうればネット上のレシピでもナッツやレーズンを入れていた。今回は調達を忘れたが、2ndバッチではクルミを投入したい。
このキャロットケーキのために、先週の金曜の会社帰りに人参を購入したのだが、1袋に2本入っていた。よって先週の時点で2ndバッチ目の製造は確定していたわけである。
よって、昨日6/30(土)に2ndバッチを作成した。
1stバッチとの意図的な変更点は人参の皮を剥いた点、人参の量が少し減った点(変更点というより、たまたま前回使った奴の方が大きかった)、白砂糖と油を10g減らした点、総量が減ったのでBPをやや少な目にした点、焼成時間を180℃・25分から35分に10分延長した点。
クルミは入れなかった。諸事情で金曜はダッシュで帰宅したので、購入する時間が無かったためである。
そして、意図しない変更点(要は間違い)は、ターメリック投入。
…シナモンの瓶と間違えた。ターメリックの瓶は黄色で、シナモンの瓶は橙色。粉自体の色もだいたいそんな感じ(シナモン粉末は橙色というよりももうちょい褐色かかっているが)。
寝起きでボーッとしていたので、うっかりターメリックをシナモンと勘違いして投入してしまった。投入してから、
ん? やけに黄色いじゃないか?
と異常に気づき、瓶の表示を見て愕然とした。
…入れてしまったものは今更しょうがない。幸い、ターメリックはスパイス系の中でもメイン業務は着色であり、それほど強烈な風味は持って居ない。これがクミンあたりだったら、もうカレー風味キャロットケーキ路線一直線になっていたところだが、ターメリックならまだ黄色みが増強されるだけで最終品にさほど影響はないだろう。
そう判断したので、シナモンを追加して作業を続行した。
<6/30の2ndバッチレシピ>
人参 1本(皮剥いた後の重量、130g)
黒砂糖 20g
白砂糖 20g
塩 2つまみ
サラダ油 40g
薄力粉 80g
ターメリック 小さじ1/2
シナモン 小さじ1/2
卵 1個
ベーキングパウダー 小さじ1弱
工程は1stバッチとほぼ同じ。焼成時間は180℃・35分。取り出し後は画像2.
まず土臭さについては、人参の皮を剥いた効果かほとんど感じなかった。
甘さもこれぐらいで十分。
取り出しで萎んでしまうのは前回と同じ。これを何とかするなら小麦粉をもうちょい増やす必要がある。
そして、中心部の食感であるが。焼成時間を10分延長したことにより、表面の焼き色はより濃くなっていたが、中心部の固さは前回と同様だった。
どうもこの中心部のゆるさは、焼成不足ではなく、組成に起因するものらしい。
この小麦粉量ではこれ以上固くならないのかも。
だが、このゆるさがいい。ケーキというより、ソフトな羊羹というか、金つばのような感じではあるのだが。
2週にわたる検討で、いわゆるノーマルなキャロットケーキではないが、人参羊羹、人参金つば的な焼き菓子の可能性について道を付けた。今後の課題は小麦粉の増量とクルミの投入であるが、購入した人参2本を使い切ったので、3rdバッチ以降の検討は、また気が向いたら行う予定である。
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