爛れるほどに熱いＫｉｓｓ

サーモマグのせいで酷い目にあった。
いや、この表現はサーモマグに対していささか不当ではある。
サーモマグは中に注がれた液体の温度を保つべく、与えられたスペックの通りに適切に機能しただけである。
いつものマグカップとの性能の違いを考慮せず、ただ漫然と使用した私が悪いのはわかっている。

でも、痛いんだ。

そろそろ寒くなってきた。夜のネットタイムの友に温かい珈琲が欲しくなる季節である。
MP3プレイヤーや3DSなどをポチったついでに、蓋付きのサーモマグを一緒に尼でポチってみた。
それがMP3プレイヤーや3DSより１日遅れて土曜に届いた。
早速使ってみた。
凄いよ、ホントに冷めないよ
ステンレスマグにインスタントコーヒーを勝手無造作に適量ぶち込み、熱湯を注いで蓋をする。気が向くままに久々にニコ動で二次創作系の長編シリーズものの動画などをダラダラと視聴しながら、ちびちびをそれを啜り込む。
冷めないので、いつまでも熱いままだ。
まぁ、徐々に冷めては行くのだが、温度低下速度が通常の陶器製マグと比べたら段違いに遅い。
いつまでも熱々の湧き立ったばかりの熱湯状態の珈琲を、インターバルは置きながらも、ちびちびと延々長々と啜り込む。
一口一口は少しずつなので、すぐに『口の中大火傷あちちちちっ』のような大惨事状態とはならず、『うー熱いなー』程度の温度の液体を長期にわたって摂取し続けた。

結果、熱いコーヒーが口中で一番最初に触れる下唇の内側の粘膜が、ベコベコになった。
それほど激烈に痛みはしないが、粘膜が硬く皺のよったゴム板のようなテクスチャーとなってしまい、また微妙にそこはかとない、かそけき疼痛を感じた。
そんな状態が日曜から月曜の午前中ぐらいまで続いた。
現在、もうじきあと20分ほどで火曜になるような深夜である。
流石に今は98％回復しているが、とりあえずサーモマグでは中身がいつまでも冷めないので、最初の一口目で熱すぎる、と感じた場合、蓋を開けて強制的に適度に冷ましてやらないと痛い目を見る、というお話。

ステッパ－50分
pthcセット18×3