End of Year

2012年12月18日 日常
クリスマスがキリストの誕生日だというのは後世の捏造というような説をどこかで何度か読んだことがある。
ま、2000年も前の話だ。そもそも暦自体も今とは違うわけだが、その説の論拠は降誕に出てくる野営中の羊飼いに天使がキリスト生誕を告げるというくだりが季節に合わないから、というような話だったように記憶している。
今、ちょっと思い出してぐぐってみたが、問題の箇所はルカによる福音書のようだ。

>さて、この土地に、羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた。
>すると、主の使いが彼らのところに来て(以下略

羊の放牧の季節は夏から秋に掛けてであり、12月末ともなればもう放牧期間は終了し羊は畜舎でまったりしている時期だという。
まぁ、2000年前は今とは牧畜スタイルが違う可能性もあるが、ちなみに今日のベツレヘムの最低気温は46°。摂氏にして7.8℃である。東京の12月の平均最低気温が8.7℃なので、東京の12月より寒い。野営するにはかなり厳しい気温である。
本当は12月じゃなかった生誕日を12月25日だということにしちゃったのは、布教上の都合で先発の別の宗教だか土俗信仰だかの祭日を乗っ取った結果らしいのだが、じゃあ乗っ取られたのはどの宗教の祭日なのか?
地中海沿岸で紀元前後ぐらいで流行ってた宗教というとミトラ教あたりか?とググってみたら、wikiのミトラ教の項でミトラ教の太陽神の誕生の祭典が12月25日だというので、まぁこれをパクったんだろうなぁ。
ただこのあたりの時期は丁度冬至明けの時期で、ゲルマン人とかケルト人とかも冬至を祝う風習があったらしいので、そっちの層のニーズも取り込んだ、というところか。
ケルト系というと、丁度先日県図書で業務関係の本を借りて返した際、せっかくなので笛糸つながりでケルト神話関係の本などを借りたのだが、ケルトの主要な祭典は季節の区切り毎に4つあってそのうち3つについて解説してあった。

ベルテーン(ベルティーン) 5月1日:夏の始まり。この日から家畜の野外放牧が始まる。この前夜はワルプルギスの夜。季節は違うが、日本も立春の前日に豆で鬼を払ったりする。季節の区切りとなる日の前日に悪いもんが出てくる(日本の場合は払う)というのは、なんらかの共通性があるのだろうか。

ルグナサド(ルーナサ) 8月1日:収穫祭。1ヶ月ぐらいやるらしい。お祭り1ヶ月か。疲れそうだ。その習性が欧州人のバカンス嗜好となって今に生きているとか(いや、ちがうと思うが)

サワーン(サーウィン) 10月31日~11月1日:火の祭り。古代ケルト的には11/1が新年だったらしい。なんで1/1じゃなく11/1という微妙な時期を年の変わり目にしたかというと、太陽暦や収穫暦ではなく、牧畜の作業暦に基づき、放牧が終わって家畜を畜舎に入れる時期を1年の終わりとしていたらしい。ハロウィンの起源。

残り一つが気になってぐぐってみたら、

インボルク 2月1~2日:羊の授乳に関わる祭り。
とのこと。
そうそう、山羊とか羊は1~3月に出産と授乳の時期を迎える。牧畜関係は知らんが、早春のこの時期に取れた山羊乳が春の味覚シェーブルとなって結実するのである今年はクロタンを食べてみたいなぁ。いや、しかし春に思いを馳せる前に今はまずモンドールを堪能すべきか。

あれ、冬至は祝わないのか? と思ったら、冬至(ユール)はユールで火焚いて太陽の復活祝って飲み食いしたりして祝ったらしい。


…何を書こうとしていたのかわからんくなってきた。
あ、そうそう、作業暦って面白いな、と。
仕事の切れ目が1年の終わりというシステムはわかりやすくていい。
日本も3月31日を年末にすれば、予算や会計の〆、新入学とか色々すっきりわかりやすいのに、と思った次第。

今日のステッパー:30分
BGM
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16532577
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18626305
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18078220
http://www.nicovideo.jp/watch/sm16590416
http://www.nicovideo.jp/watch/sm18192300
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19228965
http://www.nicovideo.jp/watch/sm10871368

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