眠らないで目覚めないで
眠らないで目覚めないで
眠らないで目覚めないで
画像1枚目はオキザリスさん。
どこから涌いてきたのかわからなかったが、庭のオキザリスとそっくりであることに気付いて出所が判明した。
そうえいば秋にMyベランダで帝王貝細工、ビオラやコリアンダーの種を蒔いた時、その作業の前に庭の方でちょっと作業をした。毎年オキザリスが生えてくるエリアを掘り起こしてブランド系のこんもりビオラ戸かを植えた。その掘り起し作業時の土を、うっかりベランダでの種植え付け用ポッドに使いまわしてしまったらしい。
オキザリスは昼に咲く。夜は花が閉じていて、朝に日が照ってくると開花し、そして夕方になるとまた花が閉じる。雨の日は日中でも閉じたままだし、曇りの日もあまり花が開かない。
お日様が大好きな花なのだ。
画像の開きかけの花は、まだ寝起きといったところか。
平日の朝はもちろんだが、休日の朝も起きてベランダを見て、まだオキザリスの花が寝たままだと、「勝った」という気になる。なにに勝ったのかはよくわからんが、なんとなく。

画像2は、苺プランターに勝手に生えてきたジャーマンカモミール(たぶん)。
葉っぱの形はこいつとそっくりだが、もうちょっと細葉が微妙にぽってりしてて葉色が銀がかっていているのがコツラ(花ほたる)、だったはずである。
今年はコツラが4株、ジャーマンカモミールが7株勝手に生えてきた。コツラさん、もっと頑張って!

画像3は苺。もーなんで冬に咲いて実つけちゃうかなぁ。
冬は実の成熟も遅いし、0℃以下の気温が続きと実に低温障害が出るっていうし。ちゃんと春に咲いておくれよ。
苺株は大小取り混ぜて30株以上ある。中には「とりあえず葉っぱだけはあるけど、毎年花も実もつけない」的な生きてるだけの苺株もあるが、収穫が見込めそうなクラウンがちゃんとついてる株は20株程度。そのうち13株で花が咲いたり実が付いたりしている。開花済みの株は全部、秋に苺用に肥料入れて植え替えた苺プランターの株なので、苺の冬季開花に株の栄養状態が関係しているようではあるのだが、一番大きいのは品種の影響だろう。
うちのベランダの苺株は全て、その起源をたどると数年前に購入した3株の苺苗に行きつく。言わばその3株がMyベランダのミトコンドリア・イブ的存在なのであるが、3株のうち1株は宝交早生、2株は女峰だった。

一期成りの苺は通常、開花するために『冬』を体験する必要がある。
苺は冬になると葉っぱがロゼットになり、休眠に入る。そして一定期間の低温環境に晒された後に温度が上がってくると休眠から醒め、成長と開花を始める。
この、休眠を破るために必要となる低温曝露時間が低温要求時間であり、これは品種によって異なる。
宝交早生が休眠打破に必要とする低温要求時間は600時間程度だが、女峰はほぼ休眠しないという。
http://www.i-nouryoku.com/agora/yasai/yasai_11.html
女峰は眠らない女なのである。元気すぎるだろう。怖い。
なので、今ベランダで開花や結実している苺株は、たぶん『始祖3株』の中の女峰ちゃんの子孫と思われる。
で、上記のサイトによると、資料中の直近である2005年の東京市場における品種シェアは 
 とちおとめ>>あまおう>とよのか、はるよい
で、とちおとめさんの圧勝である。
もうちょっと新しいデータはないのか調べてみたが、3分程度ぐぐった程度では出てこなかった。
産地別の主要品種は下記とのこと。
 栃木:とちおとめ
 福岡:あまおう
 熊本:ひのしずく、さがほのか
 静岡:紅ほっぺ、章姫
 長崎:さちのか
http://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/yasai/1103/yasai1.html

ひのしずくさがほのか、紅ほっぺは近所のスーパーでは見たことが無い。
輸送コストや苺の果実としての足の速さを考慮すると、九州勢は西日本で主に消費されているのではないかと思われる。
ただ、あまおうは紙コップ飲料自販機やキャンディーで目にする機会がある。
あまおうは冷凍・冷蔵耐性とかなんか加工に適した性質でもあるんだろうか。或いは福岡JAあたりの企画力、各社メーカーへのプレゼン戦略が優れていたりするんだろうか。

ま、それはさておき。
女峰も宝交早生も市場的には既に過去の品種である。
宝交早生は果肉が柔らかいので輸送時の傷の付きやすさといった点から商業市場から脱落していったらしい。
女峰についてはとちおとめの交配親であり、とちおとめは女峰より果実が大きい等の優位点があって女峰からとちおとめに世代交代していったようだ。ちなみにあまおうはとよのかの後継品種なので、

     かつて    いま
東の横綱:女峰   →とちおとめ
西の横綱:とよのか →あまおう

といった感じに苺戦国時代の覇者は時代とともに移り変わっているようである。

話は二転三転するが、低温要求時間、というか生育、発芽に冬季寒冷による休眠期間を要する植物について。
我がベランダでは基本的に土は使い回すので、蒔いた覚えのない種が勝手にあちこちから発芽してくる。ベランダ環境で土の使い回しは良くないのだが、捨てに行くの面倒だし。
で、当ベランダにおけるこぼれダネ(もしくはこぼれ球根)の繁殖力ランキングは下記になる。
1.ノースポール
2.ストロベリーフィールズ
3.ジャーマンカモミール
4.オレガノ、オキザリスnew!
5.コツラ(花ホタル)、イエイオン(花ニラ)、コリアンダー
6.ビオラ、ペチュニア

ノースポールはすごい。もう要らんっちゅーほど生えてくる。密集して生えると春以降アブラーの巣窟になっちゃうし、だんだん私の中で観賞植物としての地位から雑草としてのポジションへ落ちつつある。ま、花は好きだけど。
種が出来る率ではバジル、朝顔も負けてはいないが、こいつらはこぼれ種では生えない。種が出来て土に落ちたらすぐに発芽してしまうからである。
 秋に種が出来る→土に落ちてすぐ発芽する→冬に枯れる
というのがいつものパターン。冬季に休眠しない子は、うちでは(こぼれ種としては)生き残れないのである。
このこぼれ種としては発芽できず、継続的な生育のためには毎年人の手で適期に種まきしてやる必要がある奴らの原産地を調べてみた。

バジル:インド、熱帯アジア
朝顔:東南アジア

……そりゃ、休眠機能なんかもってるわけがない。

だが、コリアンダーとかも熱帯っぽい感じがするが、コリアンダーは蒔かなくても一応生えてくるな、と思って原産地を調べてみたらコリアンダーは地中海出身だった。
コリアンダーはおぎゃーと生まれた地中海からえんやこらと旅をして、ベトナムのフォーやタイの生春巻きで使用されるに至ったわけか。その旅路を想像するとなんだか楽しい。




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