今の第2次食品偽装ブーム(偽装なんて昔っからあったので第何次かなんて人によるのだろうが)の前、第1次ブームの時は、試される大地の肉屋やら、汚染米ロンダリングやら、本当は中国産のたけのこ水煮やアサリや、囁き女将の老舗料亭やら色々あった中で、年寄鶏の肉をとうほぐの有名地鶏と偽った案件があったように記憶している。
その比内鶏偽装に使われた卵を産めなくなった年寄の雌鶏は、廃鶏と呼ばれる。
実際のところ卵はまだ産めなくもないらしいが、生産効率が落ちて飼育コストと産鶏卵によるプロフィットが釣り合わなくなった時点で「不要」となり、金の卵を産む鶏は、ただの産業廃棄物に変わる。
経済というものは身も蓋も無くシビアである。
その年を食って固くなった肉が、歯応えのある地鶏の食感と似ていたことから偽装に使われたという。
高級地鶏と偽った点はいただけないが、養鶏産業のパーツとしては利用価値がなくなった生体をリサイクルするという着眼点は中々に素晴らしいのではないかと思う。

それはさておき。
卵を産まなくなった(産む頻度が落ちた)鶏は肉としての価値しかなくなるが、next generationを産まないHomo sapiensは、食肉としての価値もないわけで。
肉としての価値もない以上、遺伝子ソースへ貢献しない代わりに経済的、社会的、文化的な付加価値で勝負するしかないんだろうが、まぁ、そううまくいくわけもなく。
今日も己の享楽だけを追求して無為に資源を浪費しているなぁ、と。
そんなことをぼんやりと考えながらから揚げを喰ったりしている。

ス40分
pthc15×1

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